続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
後日談・前編
ヨンウン視点


二周年記念のライブから一ヶ月。

相変わらず忙しい毎日を送っているが、明日は久しぶりに全員揃ってオフだ。

今日はゆっくり過ごせる夜なので、ヒョンス兄たちの部屋のリビングに集まって、酒を飲んでいる。

サキとアレックス兄もくるはずだったが、事務所の会議だかでこれなくなった。

サキはともかく、アレックス兄が飲み会に参加しようとするなんて、どういう風の吹き回しだろうか。

俺たちも彼のことを兄さんと呼ぶようになったし、以前よりは距離が縮まったのかもしれないな。

アレックス兄はまじめすぎるというだけで、冷たい人間ではない......といいなと思う。

仕事一筋みたいだが彼女はいるのだろうか。

俺に心配されたくないかもしれないが。

彼女といえば、ヒデが二周年記念のライブで音を外さなかったので、ようやくリーファちゃんと付き合うことになったようだ。

グループの問題も解決して、本当にめでたい日になったな。




一人感慨にふけりながら。
久しぶりの飲み会にハメを外すメンバーをリビングの端から、生温かい目で見守った。
< 288 / 301 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop