続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
最近まで禁酒をしていたらしいが、まだしばらくは酒を飲まない方がいいんじゃないか。

どうしたものかとため息をつく。


「泣くことないだろ?
ほら、お前の彼氏がこっち見てるぞ。

......ソンミン! ソンミナ、ちょっとこっちにこい!」


扱いに困ったのでソンミナに押し付けて、飲みかけのビールをもってベランダに避難した。

これ以上ここにいると、また他の酔っぱらいに絡まれるだろう。





夜空を見ながら、半分ほど飲んだビールに再び口をつけた。

あいつらみたいにハイペースでは飲めないが、少しの量をゆっくりなら飲むのは好きだ。

ビールは一気に飲まないとぬるくなるとかゴチャゴチャ言われるが、俺はこれが好きなんだから放っておいてほしい。

ほてった体に冬の冷たい空気が気持ち良いな。

気分が良くなって、デビュー曲を口ずさんだ。

口ずさんでいたら、俺の声にハモりが入ったので、振り向くと。
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