続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「ソンミンさんも韓国人、ですよね?
韓国語で話してもいいですか?
まだ中国語に慣れてなくて...。」


やっぱり中国語で話すのは無理していたみたいで、他のスタッフが席を外した時に、ジヨンから遠慮がちにそう言われた。

中国語だと伝わるかどうか不安だ、と。

まだ台湾にきたばっかりだし、慣れていないんだろうな。

でも...。


「いいよ、って言ってあげたいけど、それはやめておこう?
だって、そんなことしてたら、いつまでたっても上達しないもん。
通訳をつけるより、下手でも自分の言葉で話した方が印象いいよ?
ジヨナ、ちゃんと中国語話せてたよ。」


中国語がほとんど話せないなら韓国語で話そうと思っていたけど、ジヨンはある程度中国語ができるから。

韓国語で話した方が楽かもしれないけど、それでは彼女のためにならない。

言葉が分からないと、どうしてもその国で生活するのが嫌になってしまう。

同じ韓国人として、外国で活動するジヨンにはがんばってほしいんだ。



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