続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
今回の写真は事務所がもみ消したので表に出ることはなく、兄さんのおかげで社長の怒りも収まり、私たちは厳重注意だけですんだ。

これで無事に家に帰れる...わけもなく。

行きとは違って、帰りの車内は重苦しい空気が漂っている。

反省しなきゃいけないのに、さっきから兄さんの爆弾発言のことばかり考えてしまう場違いな私。

新しい趣味に目覚めそう。


「それで...、話さなきゃいけないことあるよね?」


社長室を出てから一言も言葉を交わしていない私たちのうちで、最初に口を開いたのは兄さんだった。


「あの...ずっと考えてたんだけど、やっぱり私はペーター×ヒョンスの方がいいと思います!
年下下克上、オイシイです!!」


「ちょ...何考えてるんですか!
お願いだから、もっとまともなこと考えてくださいよ。
下克上だか何だか知らないけど、どう考えたってそんな話は求められてないでしょうが!」


「分かってるけど!兄さんが燃料投下するから!」


せっかく良いネタ振ってくれてるんだから、拾わないとだめだと思ったんだよ。


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