続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「だって俺、悪くないもん!
大好きなメンバーと仲良くしてただけで、そんなに責められなきゃいけないの?
もう書きたくない!
ねえ、サキちゃんが俺の代わりに書いてよ。
サキちゃんなら俺の字に似せて書けるでしょ?」


自分にできる最大限の甘えた声と上目遣いで必死に訴える。

...ソンミン兄みたいな。

目の前の現実から逃れるために、プライドは完全に捨て去ることにした。


「サキちゃんって...、ペーター、キャラ違う...
でもバレたら私まで兄さんに怒られるから」


「かわいい末っ子の頼みを断るの?
お願い、他に頼れる人いないんだよ...」


迷ってる、迷ってる。

普段とは違う俺の様子に戸惑っているみたいだ。

もう一押しだな。

はっきり断れないから、変な男に引っかかるんだよ。

あれから元カレとは会ってないみたいだけど、こんなんじゃまだまだ指導は続行だ。

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