あなたの体温で癒して・・
「・・こわかっ・・た」

そう言って、

オレの体をギュッと抱きしめた。

・・・

美晴が泣き止むまで、

何分でも・・・

何時間でも・・・

抱きしめることを止めなかった。

・・・

美晴の傷は、

また大きくなってしまった。

・・・

オレは、

どうやって

美晴を癒してやればいい?

・・・

抱きしめてる間、

その事ばかりが、

頭を駆け巡っていた。

・・・

「・・孝明」

オレを抱きしめたまま、

名前を呼んだ美晴。

「どうした?」

「私から・・・

離れていっちゃうの?」


美晴の言葉に、

驚きを隠せない。
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