あなたの体温で癒して・・
いつもいつも、

患者さんの事を

考えてる孝明を知ってる。

・・・

そんな患者さんがなくなれば、

誰だって辛い。

・・・

医者と言う立場だと、

人前で、

涙を流すわけにはいかない。

・・・

孝明が泣き止むまで、

私は抱きしめ続けた。

・・・

「…ゴメン。

たくさん泣いたら落ち着いた」


「・・・そう」


「カッコ悪いところ見せたな。

人前で泣いたことなんて、ないのに」


「カッコ悪い事なんてないよ?

男も女も関係ない。

私の胸で泣けるなら、

いつでも貸すよ」

そう言って微笑んだ。
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