たったひとつの、ちいさな愛。
はじまったのは、あやふやで。

はじまりは、いつもとつぜんで。




わたしはいつものように、暇潰しに

SNSサイトを徘徊していた。


よく見かける名前を見付け、指を止める。

"ん…この人、よく見るけど…

変な名前だなあ……"


独創的というかなんというか、

不思議なハンドルネームの人。


暇だったし、プロフィールに飛んでみた。


"神崎……大翔、

これで「やまと」って読むんだ…"


"優しそうな人…

同じ学校だし、追加しとこう"



これが、神崎大翔とわたしの

長い物語の、短い幕開け。





< 10 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop