”キレイ”な愛
「私はただ見つけただけです。
 戻るまでの面倒はみていません。
 どうぞお気になさらずに」


軽く頭を下げ、では、といって綺樹は場を離れた。

涼の何か探ろうとしながら、何か語ろうとする視線を外すために、会場を後にしたくて化粧室に向う。

廊下に出ると長いため息がもれた。

やれやれ肩がこる。

後、何時間だ?

化粧室に行くつもりだったが、バルコニーに出れるフレンチ窓を見つけ、方向を変えた。
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