”キレイ”な愛
  *
はっと涼は目を覚まし、携帯を掴んで時間を確認する。

そうだ、定期試験が終わって試験休暇だった。

腕の中の綺樹は囲い込んだ時のままだ。

あまりにも眠り続けるのに、どういう風邪薬を飲んだのか疑問になる。

昨日、脱がせたジャケットのポケットに手を入れた。

シートに印字されているアルファベットを読む。

市販の薬ではないようだ。

どこで見たんだっけ。

凝視して記憶を探った。
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