”キレイ”な愛
電子音が鳴り止み、まぶたが重そうな綺樹と目が合った。


「おはよう」


綺樹はまばたきを一回して、まだ焦点の合わない目でしばらく見つめた。


「お前、誰?」


言って軽く顔をしかめた。


「ああ、いや、涼。
 森山涼だ」


自分に言い聞かせている。
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