”キレイ”な愛
「容体は安定している」


冷たい声だった。

さやかがうなずくと綺樹に視線を動かした。

さげずむような目。

綺樹は不愉快そうに眉を潜ませた。


「適任がいないということで、君みたいのを後継者にするとはね」

「フェリックス」


さやかがたしなめた。

綺樹の目が光る。
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