”キレイ”な愛
「ならば早く挨拶をしてくるんだな。
 まだ目は覚ましていないが」

「おまえが居なくなって、病状が急変したらどうするつもりだ」

「その位、ここの医者でも対応できるだろ。
 15分、待ってやる。
 終わったら正面まで来い」


フェリックスはきびすをかえすと廊下の影に消えていった。

二人のやりとりは完全なクイーンズイングリッシュだった。

そして微妙に二人のイントネーションが違う。

涼はまた綺樹の知らない過去を突きつけられた気がした。
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