”キレイ”な愛
攻撃のようなそれに綺樹も負けていなかった。

絡み合い、なぶりあう。

始まりのように、終わりも突然だ。

フェリックスが元の姿勢に戻ったのに、綺樹も座席のシートにもたれ、ドアに頬杖をついた。

フェリックスのくつくつとした笑い声が車内に響く。

何を理由に笑っているのか。

綺樹は馴染みのあるロンドンの風景を眺める。

目を閉じた。
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