”キレイ”な愛
  *

ひと眠りした後、涼は朝食に昨日の夕食を完成させた。


「うん、おいしい」


さんまを一口食べた綺樹は素直な声で言った。


「だろ?」


ご飯を口に頬張りながら、得意げに涼は答えた。

物凄い勢いで食事をかきこむのを感心して綺樹は眺める。


「今度はいつが休み?」


見られているのを知っていたが、涼は顔を上げずに聞いた。

コーヒーカップを持ったまま止まっている気配が伝わってくる。
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