”キレイ”な愛
涼は意外とプライドが高い上に、基本的に去る者は追わないし、追いかけない。

ライナの1回寝ればの発言を思えば、これでまだ納得が得られただろう。

何もないままで離れれば、過ごした日々も相手も美化されて、いつまでも引きずる。

だけど。

綺樹は黙々と食事をしている涼を見つめる。

怒ってるな。

さやかの言葉を思い出して綺樹はため息をついた。

ダバリード教信奉者にはならなさそうだ。

このまま下手にヘソを曲げると、敵対者になる。

綺樹は決めると、カップを手に取った。
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