4th.Saudade

予想以上に驚いてる。
あたしがこういう話を自分から聞くなんて珍しいからかな。

「あー……いや、うーんと」

祐は気まずそうに俯く。
それに対して苦笑する瑞希と葵。

何かあたし悪いこと聞いたのかな?

「あのさぁ、梨乃って、案外天然だよね」

妙な返事が返ってきて首をかしげる。
何で好みを聞いたら天然になるんだろう。

このごろ祐が理解できない!

そんな話をしていると丁度ご飯が食べ終わって、4人でファミリーレストランを出た。
たぶんどっかよって適当に帰るんだろうなーと予想していたあたしにとって、「じゃぁ帰るか」という葵の発言には驚いた。

「え、帰るの?」

と聞き返すと、瑞希も祐も、当然じゃん、という顔で見てくる。
何かこの頃こういうことが多い。疎外?

「わざわざ何のために集まったわけ?」

そう言っても、軽く流される。
何なんだよ!

< 50 / 52 >

この作品をシェア

pagetop