4th.Saudade
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チャイムが鳴り、放課後になった。
あたしは帰宅部で、そのまま帰る。
「梨乃、祐ー!」
後ろから瑞希に声をかけられる。
瑞希は吹奏楽部だ。
「今日、4人で駅前のクレープ屋さん行かない?」
4人とは、もちろん葵を含めて、だ。
葵は帰宅部で、瑞希は今日オフらしい。
「祐、バスケ部は?」
「今日はなし!」
「じゃぁ決まりだね!!」
瑞希はうれしそうに教室を出て行った。
隣のクラスの葵を迎えに行ったんだろう。
祐と二人で待っていると、教室に葵を連れた瑞希が戻ってきた。
「お待たせ! 行こっ」
葵はあたしと目が合うと、にっこり笑った。
あたしはどうしていいかわからず、ただ俯いた。