小さなチョコの大きな恋物語
「次どこだよ~!?」
今度は涼と一緒のペースに合わせて走る。
『商店街抜けたとこ。』
「くっそ…」
少しでも速く…速く…
『この奥。』
ビルとビルの隙間の奥に空き地があるらしい。
隙間は薄暗くていかにも人がこなそうなところ。
『やだっっ!!!!来ないでよ!!!!』
暗闇の奥から声が確かに柚子の声が聞こえる。
『うるっさい!!黙れ!!』
もうひとつの声は…あのギャル子だ。
俺と涼は再び顔を見合わせた。
ここだ!!
陸は隙間の中に飛び込んでいった。