小さなチョコの大きな恋物語

『私が電話する。』


愛海が自分の携帯を取り出す。


「え…あぁいいけど…」


あたしは押され気味に携帯をしまう。


芽衣と美月は信じられないというような顔で愛海を見る。


『あ、もしもし♪愛海だけど…陸くん?……あ、うん。花火のことなんだけど……私たち行くからね♪………うん、え?あ…えっと…うん。今…まぁ、また後でね』


愛海は電話を切ってにこっと笑った。


『分かったって!』


『あ…そ…そう。』


美月はびっくりした顔を隠せずに雑誌のほうに顔を戻した。
芽衣は無言で携帯をいじりだす。


なんか…嫌な予感がするよ…

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