小さなチョコの大きな恋物語

あたしも用意をしようと机の中に手をつっこむ。


……あれ?


「芽衣…美月…あたし教科書ない…」


『『はぁ!?』』


美月と芽衣はあたしの机に来て机の中を覗いたりする。


『ちゃんと持ってきたよね?ってか全部ないじゃん』


「何で…?どうしよ…」


そのとき前の方で笑い声が聞こえた。

数人の女の子と愛海がクスクスと笑っている。


『愛海!!何してんの?』


クラスが一気にしーんとなる。


『え、何って??』


『柚子の教科書なくなったんだけど。なんか知らない?』


『え…』


『こっちきて一緒に探してよ。友達でしょ。』


芽衣と美月はキツく愛海をにらむ。


『何あんたら、友達なんかじゃないでしょ。』


隣にいた女の子が愛海をかばった。


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