小さなチョコの大きな恋物語
「ばかじゃないの。」
『え?』
慎はビックリした様子であたしを見た。
「本当にばか。ていうか勉強できても人にだまされるようじゃ、ばかと変わらないでしょ!!」
慎を睨んで続ける。
「ていうか自分がモテるとか思ってんじゃないの?ちょっと顔良くたって中身がだめなんだよ!!お前は!!」
慎とその周りの男の子はビックリして言葉が出ない。
「本当にムカつく。あほ男はあほ女とずっと一緒にいたらいいんだよ!!愛海も愛海だよ!!お前本当にそこまでやる?人間腐ってるね。」
びっくりしている愛海とその周りの女の子を睨む。
「あたしになんか恨みがあるんだったら周り巻き込まないで直接言ってきたら?それとも一人じゃ何もいえないんだ?」
胸の奥からどんどん出てくる言葉と一緒に
涙が瞳から溢れてくる。
何で?何でこうなるの?
もう…あたしはどうすればいいの?
そのときチャイムが鳴り、先生が入ってくる。
『はいは~いみんな何してるんだ?早く席につけよー』
あたしは溢れてくる涙を必死に拭った。
「先生早退します。」
『ええ?どうした、どこか悪いのか』
「はい。さようなら。」
あたしは何も入っていないスクールバッグをつかんで教室から飛び出した。