小さなチョコの大きな恋物語
その夜…
俺は兄貴の部屋に乗り込んだ。
「兄貴」
『陸かよ。』
ベットの上で雑誌を読んでいる兄貴は起き上がって俺を見た。
『何だよ。』
「何だよじゃねぇよ。」
『柚子のことか。』
「分かってんじゃねぇか」
兄貴は俺を手招きする。
俺はそれをシカトした。
「兄貴悪いと思ってねぇの?」
『………』
「本当に柚子がツレはぶいたりすると思うのかよ。」
『そんなの思うわけねぇじゃん。今日ハッキリ言われて違うなって思った。』
「じゃあ何で…」
『愛海が俺の女だから。』
「は?」
『女のこと信じてやれねぇとか最悪だろうが。』
兄貴の目はすごく真剣だった。