小さなチョコの大きな恋物語
俺は涼とのんびり遊んだあと、家に帰った。
『おぉ、遅かったな。』
ちょうど風呂から出た慎が髪を拭きながら言った。
「兄貴…」
『なんだよ。怖い顔して…』
「兄貴が好きなのって…」
『ちょっと陸ー!!帰ったらただいまくらい言いなさい!!』
母さんが包丁片手に台所から出てきて怒鳴った。
怖っ!!迫力ありすぎ…
「分かったよ…で。」
目線を慎のほうへ戻す。
「兄貴が好きなのって…」
『ただいま~』
後ろの玄関が開き、大柄の男が入ってくる。
『お、親父お帰り』
「もータイミング悪すぎだろ」
俺はため息をついて居間に入っていった。
慎はちょっと真剣な顔をしていた。