小さなチョコの大きな恋物語
想い

『え!?慎くん好きな人いるの!?』


「いるらしいよ…」


あたしはぼーっと答えた。


『柚子!!それは柚子だよっ!!』


美月が大きな声で叫ぶ。
周りの子がどうしたのかと言う顔で振り向く。


「や…やめてよ美月!!声大きいし」


『あ、ごめんごめん。』


美月はペロッと舌を出して口を閉じた。


『でも柚子の可能性は高いよね。だって好きな子以外の好きな人なんて普通聞かないよ。』


「そうなの?」


『うん。だって普通気にならないでしょ。どうでもいい人の好きな人なんて』


「まあ、そうなのかなあ…」


そんなこと言われたら本気で期待しちゃうよ…

< 66 / 167 >

この作品をシェア

pagetop