小さなチョコの大きな恋物語
想い
『え!?慎くん好きな人いるの!?』
「いるらしいよ…」
あたしはぼーっと答えた。
『柚子!!それは柚子だよっ!!』
美月が大きな声で叫ぶ。
周りの子がどうしたのかと言う顔で振り向く。
「や…やめてよ美月!!声大きいし」
『あ、ごめんごめん。』
美月はペロッと舌を出して口を閉じた。
『でも柚子の可能性は高いよね。だって好きな子以外の好きな人なんて普通聞かないよ。』
「そうなの?」
『うん。だって普通気にならないでしょ。どうでもいい人の好きな人なんて』
「まあ、そうなのかなあ…」
そんなこと言われたら本気で期待しちゃうよ…