小さなチョコの大きな恋物語
芽衣はあたしの前に立って手を握った。
『慎くんは、愛海のこと好きだって芽衣も思う。』
「うん…」
また涙出てくるよ…
『いわゆる、失恋になる。でもね。ちゃんと聞いて?』
あふれてくるあたしの涙を芽衣は手で優しく拭いた。
『愛海が慎くんのこと好きなんだったら、頑張ればいいと思う。好きなら好きで、振り向かせたらいい。でもね、陸くんは柚子のこと好きだと思うよ。』
「陸ちゃん…が?」
なんとなく気づいていた。
『うん。陸くんは柚子のこと泣かせたりはしない。』
「うん…」
『柚子は今誰が好きなの?』