小さなチョコの大きな恋物語

それからはしばらく何事もなく過ごした。

季節は早くも夏。

陸にしたら高校生活初めての夏休み。

今日は終業式だ。



「夏休みやっほ~~い」


俺は涼に後ろから抱きついた。


『やめろよ気持ちわりいいっ!!』


涼は露骨に嫌な顔をする。


「そんな顔しなくてもいーだろっ」


俺は抱きつくのをやめ机に座った。


『陸くん!!携帯番号交換しない?』


うわー…また来た…
本日8人目。


「いーけど、誰かから聞いてくんない?」


『誰かって…誰が知ってる?』


「ん~分かんねえっ!涼、帰ろっ」

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