【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参




 奏太さんはくるっと回れ右して



 こっちに来ると。






「花蓮、行くぞ」







 用件は済んだみたいだった。






「何かわかったの…?」




「瑛太は十一時に脱走してる」






 十一時?ちょうど、交代の時間…。





「シフト表を見たところ、二日連続であの二人が見張ってたみたいだし。明菜は遅刻癖があるみたいでゆうべは千秋も文句言いながら持ち場を離れたみたいだ」





 その声を聴いて、瑛太さんは脱走したんだ…!




< 211 / 321 >

この作品をシェア

pagetop