【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参





「ちょうど、今そっちに向かってる」




「なら、早めに来て」






 龍太さんが言った。





「わかった」






 電話を切る。





「どうだった」





 ヘルメット越しでくぐもった声が聞こえた。






「本郷のアジトは二つあります」






 私が言うと、奏太さんの運転が少しぶれた。






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