【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参
奏太さんが私を庇いながら敵を殴る。
「龍太、花蓮頼む!」
奏太さんが私を龍太さんに押し付けて、走り去っていった。
「か、奏太さん!」
私が叫ぶけど、奏太さんは振り返らなかった。
「龍太さん、奏太さんは…!?」
「向こうにも下っ端はいるし、或いは瑛太を探しに行ったかも」
龍太さんが言いながら、下っ端を殴り飛ばす。
「あの、私も戦うよ…?」
「花蓮ちゃんはダメ!けがさせちゃったら、俺が奏太に殺されちゃう!」