【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参



 奏太SIDE




 花蓮の目に涙が溢れた。




「…ごめん…」





 花蓮が呟く。




 俺は七帆を睨み。それから花蓮に語りかけた。





「俺はさ、感謝してんだぜ。七帆に」





 花蓮が目を見開いた。





「…んで…」




「だってさ、こいつがお前を捨てなかったら俺とお前は敵同士だった。お前が森に捨てられて、シウバのおっさんに拾われなきゃ、俺とお前はこうして出会えなかったんだ」





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