【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参




「花蓮、けが、大丈夫か」



 奏太さんが、丸椅子に腰かけた。



 後ろにいた皆が、そっと部屋を出て行くのが見えた。





「…うん、平気」




 私が言うと、奏太さんが私の頬をぐにっとつねる。




「ふぎゃっ!な、なにをっ」



「今、嘘ついただろ」




「お、お互い様でしょー!」





 少し、沈黙が流れた。



 それから奏太さんが口を開いた。




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