【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参
「だけど…だけどね?今は違うよ。奏太さんに出会えたから」
奏太さんが足を組んだ。
「…今はもう、死にたくないよ」
「…お前は死なせない。お前が死んだら、悲しむのは俺だからな。…まあ、龍太とかクソババァも悲しむだろうけど、一番悲しむのはこの俺だからな」
奏太さんの言葉が嬉しかった。
「うん!」
そのとき、看護婦さんが入ってきた。瑛太さん関連のとき、いつもいた、あの看護婦さん。すごく美人。
奏太さんが看護婦さんに声をかけた。
何か喋ってるんだけど、聴きたくなくて。私は耳を塞ぐ。