【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参




 一緒にいることが当然だった。


 だからそれだけに、瑛太がいないという事実が重すぎる。



 もう大人なのにな。苦しみは大人、子供なんて関係ないのかもしれない。



「…俺がこんなんじゃ、ダメだよな」



 俺は長く深い溜息を洩らした。



 瑛太のことでため息をつくのは、これが最後だ。




 そう心に誓った。




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