【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参




 そのとき、看護婦さんに教えてもらった病室から奏太くんが出てきた。



「おっ、奏太〰〰」




 海斗がにっこり笑って。



 倉庫では「総長」って呼んでるけど、プライベートでは呼び捨てみたい。




「あ、海斗じゃねぇか。デートか」



 奏太くんが私を見た。




「ち、違うし!花蓮ちゃんのお見舞いだ!」




 海斗が言うと、




「あと五分で面会時間終了だぞ」




 奏太くんが言った。




 …えぇっ!?



 うっそぉぉ!



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