【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参



 一時期、音信不通だったなんて思えないよ。


「花蓮、俺の卒業式が終わったら、迎えに来るから」


 奏太さんはそう言って、去って行った。


「仲いいわね〰〰」


 理紗が私の脇腹を肘で小突く。


「あんな派手な喧嘩して、別れようとか言ってたくせに」


 私は下を向いた。


「なのに、この春に結婚するんでしょ」



 げ…。


 もうばれてるの!?


 せめて、同窓会までは秘密にしときたかったよ!(⇐何年後の話だろう?)



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