【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参



 奏太さんがバイクを止めたのは、倉庫の前だった。


「あれ?屋敷じゃないの?」

「結婚披露のパーティを今夜行うんだ」



 …気が早すぎない?


「今夜…って」


「大丈夫。いつもみたいなのだから」


 つまり、乱舞に勝ったときとか、私が戻ってきたときみたいな、アレですか。



「どんな感じなの?」


「…ロケット花火を打ち上げような」



 奏太さんが、ボソッと言った。



「え?」



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