【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参







 私は部屋に戻った。





 少し前に




 実家に帰っていた陸が戻ってきていた。





「あ、陸…。久しぶり」




「元気ないっすね」






 陸はそう言って




 白衣のポッケから何かを出した。




 陸はたくさんの白衣を持っている、




 いわば白衣マニア。





「それ、何?」




「…元気が出る薬っす」





 彼は私の右手にそれを握らせて




 にっこり笑った。




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