魅惑のくちびる
「田上に言われたんだ。
『松原は優しすぎるのよ。
それをいいという女性ももちろんいるだろうけど……もっと女の子を困らせてもいいんじゃない?
わたしは、母性本能をくすぐられるような人が好みだからそう思うのかもしれないけどね。』
そういえば、過去好きになった女性たちにも似たようなことを言われたことがあってさ。
物足りないだとか、何にも心配要らないからドキドキがなくなるとか、なんでもしてくれるから自分が駄目になりそうとか。」
それ以上言われたら、まるでわたしの頭の中を覗かれているんじゃないかと錯覚しそうだ。
瞬の言葉は、わたしとの別れを予想しているかのように聞こえる。
何も言えないまま、わたしはiPodで選曲をするフリをしてごまかした。
『松原は優しすぎるのよ。
それをいいという女性ももちろんいるだろうけど……もっと女の子を困らせてもいいんじゃない?
わたしは、母性本能をくすぐられるような人が好みだからそう思うのかもしれないけどね。』
そういえば、過去好きになった女性たちにも似たようなことを言われたことがあってさ。
物足りないだとか、何にも心配要らないからドキドキがなくなるとか、なんでもしてくれるから自分が駄目になりそうとか。」
それ以上言われたら、まるでわたしの頭の中を覗かれているんじゃないかと錯覚しそうだ。
瞬の言葉は、わたしとの別れを予想しているかのように聞こえる。
何も言えないまま、わたしはiPodで選曲をするフリをしてごまかした。