巫女と王子と精霊の本
アルサティア
本の精霊の願い
――――――――――
―――――――――
―――――――
むかしむかし、あるところに空と海に愛された世界、アルサティアがありました。
何百年もの間、平和な時を過ごしてきたアルサティアに魔王ガイアは災厄をもたらします。
天災が国を壊し、疫病を呼び、竜が人を襲い、争いが起き…
それはそれは、沢山の犠牲を生みました。
そんな時、勇敢な王子、エルシスが現れます。
王子エルシスは嵐に脅かされた人々を自分の国へ避難させ、疫病に苦しむ人々には、病を治す泉の水を自ら配りました。
竜が現れた時、王子は勇敢にも戦いますが、大きな傷を負ってしまいます。
そこに、王子を助ける為、竜の血をひくマヌラ族の少女が歌で竜を鎮めます。
少女もまた、王子に助けられた一人でした。
ある国に、どんな傷も癒す姫がいました。
姫は、その力のせいで、魔王ガイアの花嫁にとさらわれてしまいます。
魔王の住む城へ乗り込み、王子は魔王と勇敢に戦います。
そして、姫を助け出しました。ですが、魔王を倒した時、王子は呪われてしまいます。
命の灯が消えようとした時、姫は王子に口づけました。
するとどうでしょう。
王子の呪いは解け、王子はまた目を覚ましたのです。
姫と王子は結ばれて、二人は永遠に幸せに暮らしました。
< 1 / 300 >