巫女と王子と精霊の本



「お前がいなくなったってセレナに聞いて探したんだぞ!!急にいなくなるな、俺の心臓がもたない……」



エルシス……
私を心配して来てくれたんだ……




「ごめんね、エルシス…。それからありがとう…」



心配かけた申し訳なさと嬉しさが混じって不思議な気分だ。



「…お前が無事ならいい。ただ、今度からは俺かセレナを連れていけ。お前は狙われてるんだ」

「うん、約束する」



今度からは行き先をちゃんと伝えよう。心配してくれるこの人達の為にも…


「エルシス、外の様子は?」


「空に竜のような生き物が現れた。お前の言ったとおりになったな…」



竜が………
ならエルシスが危ない!!
絶対に私が守らなくちゃ!














< 128 / 300 >

この作品をシェア

pagetop