巫女と王子と精霊の本



「前にも言ったと思うけど、あなたは希望。この世界を唯一救う事が出来る人…あなたにしか出来ない。だから私はエルシスの傍でエルシスに未来を教える必要があったんだよ…」


「…………………」


エルシスは何も言わない。


もう、私とも話したくないのかな…
そうだよね、私なんかと話したくないよね…



それでも、傷ついてる場合じゃない…
私は何と思われてもこの世界を白の結末にしなきゃいけない。


この人の為にも………


―竜さん、私のように、世界を越える人間がいるとしたら、心当たりがあります。

『心当たりだと?』

ーはい。そもそも、私がこの世界に来たのもこの世界を守る為です。この世界を壊そうとしている者がいて、それを止めるために来ました。


『…我らの世界を壊したのもそいつらだというのか?』


―断言は出来ませんが恐らく……



本当に勘だけど、そんな気がする。







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