巫女と王子と精霊の本
「こうして会うのを楽しみにしていたぞ、浅夏 鈴奈」
私の名前……。
どうして知ってるんだろう…
初めて会ったはずなのに……
「初…め…て……?」
ううん、初めてだっけ?
変わらず私の頬を撫でるその手を、懐かしいと思うそんな錯覚に襲われる。
どうして………?
「浅夏 鈴奈……お前が憎くて、愛しい…」
その言葉に激しい悲しみと愛しさが溢れた。
なに………この気持ち………
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