巫女と王子と精霊の本



「…これ、…………」


私は本のタイトルに惹かれて本を開いたんだ。



タイトル……
今は思い出せない大好きな本の名前…


「…ふふっ…」


本を見て笑った。



「…ぐすっ…うう…」


本を見て泣いた。



「頑張れ…」



本の中の王子様に憧れた。


強くて決して揺らぐことのない意志。
私には無い強さだった。



この本に出会って強くなりたいと思った。私の心を、強さを作ってくれたこの本は私そのもの。



私の一部のようにさえ思えた。










< 197 / 300 >

この作品をシェア

pagetop