巫女と王子と精霊の本
「…これ、…………」
私は本のタイトルに惹かれて本を開いたんだ。
タイトル……
今は思い出せない大好きな本の名前…
「…ふふっ…」
本を見て笑った。
「…ぐすっ…うう…」
本を見て泣いた。
「頑張れ…」
本の中の王子様に憧れた。
強くて決して揺らぐことのない意志。
私には無い強さだった。
この本に出会って強くなりたいと思った。私の心を、強さを作ってくれたこの本は私そのもの。
私の一部のようにさえ思えた。