巫女と王子と精霊の本
真白なる癒しの姫
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暗い闇の中、私はどこかへと落ちていく。
私はどこへ行くんだろう……
目を開けたはずなのに閉じているみたいに真っ暗だ。
「……誰か…………」
暗闇に手を伸ばす。
冷たい……怖い……
『……助けて……』
……え……?
遠くで声が聞こえた。
鈴の音のように小さく綺麗に澄んだ声…
「誰かいるの……?」
『っ!!私の声が聞こえるのですか!?』
返事が返ってきた!!
一体どうなってるの!?
『助けて下さい!!私は捕らわれてしまって…』
「捕らわれた?」
『はい……』
急に目の前が光り出す。
「!!」
光が消えるとそこはまるで牢獄のような場所だった。
いくつもある鉄格子の部屋。
冷たくじめじめとした場所だ。
「ここは……」
「っ!!助けて下さい!」
「!!」
さっきよりも声が鮮明に聞こえる。
声が聞こえた方へと走る。