巫女と王子と精霊の本
「あ、そうだ!お母さん、私がずっともってた古い本知らない!?」
あの本があれば、何かわかるかもしれない!!
「本?なんていう本なの?あなた、本いっぱい持ってるでしょ、わからないわよ」
「そ、そうだよね…………」
まずは自分の部屋を探してみるしかないか………
「まさか、今から探す気?学校に行きなさいよ」
本棚をあさろうとする私に、お母さんがため息をつく。
「あ、うん……」
今は仕方ない、学校に行かなきゃ………
とりあえず制服に着替えて、鞄をもってみる。
というか、何の授業があって、どこに学校があるのかもわからない。
携帯を出して転校先の学校の地図を検索してみる。
気づけば入学から3ヶ月ほど経っている。
季節は11月、肌寒い。
マフラーを巻いて外へ出た。