-Lost Japan-失われし愛国
第一楽章JAPAN-SIDE─絶望の日の出─
2062・3月7日──本物の太陽はもう何日見ていないのだろうか…。
人工の太陽が明るく地下に作られた大地を照らし、偽りの光が一人の青年を捉えて包み込んだ。
「地下世界(アンダーワールド)・東京」そう呼ばれる地上とは別に作られた場所に住んでいるのは、"使えない"人間のみだ。
──…3年前「東京」
「各国戦争を開始しましたね…。日本は同盟国なので攻撃の矛先は向きませんが…ね。」
「当たり前だ…、我々はこの時の為に着々と策を仕掛けて来たのだからな。世界独裁国家、日本を作る為にね。」
薄暗い会議室に数人の関係者が言葉を交わしていた。
既に世界は亀裂が修復不可能な状態になり、緊迫していた線が切れた様に次々に各国で戦争が起き始めていく。
戦争を促した日本を除いては…。
「そうだ…。例のモノは順調かね?」
「ええ…、情報は洩れてはいませんし、完成予定日通りに完成出来ます。」
「はは、これで世界はモノにした様なモノだ。」
そう、これが始まりだった。世界の終わりと独裁の始まり…。
人工の太陽が明るく地下に作られた大地を照らし、偽りの光が一人の青年を捉えて包み込んだ。
「地下世界(アンダーワールド)・東京」そう呼ばれる地上とは別に作られた場所に住んでいるのは、"使えない"人間のみだ。
──…3年前「東京」
「各国戦争を開始しましたね…。日本は同盟国なので攻撃の矛先は向きませんが…ね。」
「当たり前だ…、我々はこの時の為に着々と策を仕掛けて来たのだからな。世界独裁国家、日本を作る為にね。」
薄暗い会議室に数人の関係者が言葉を交わしていた。
既に世界は亀裂が修復不可能な状態になり、緊迫していた線が切れた様に次々に各国で戦争が起き始めていく。
戦争を促した日本を除いては…。
「そうだ…。例のモノは順調かね?」
「ええ…、情報は洩れてはいませんし、完成予定日通りに完成出来ます。」
「はは、これで世界はモノにした様なモノだ。」
そう、これが始まりだった。世界の終わりと独裁の始まり…。