最愛。
第一章

恋というもの

「えー、ですから、みなさんが勉強に取り組みますことを…………」

意味がわからなくなるぐらいに長い話。

正直、いろんな人の話を聞くのはもう十分。

結局はみんな同じようなことを言う。

こんな同じような内容の長い話を聞くのも、もう三度目。

それでもこの長さにはやっぱり慣れない。

回りを見渡して、ため息をつく。

はぁー、これは完全に選択Missだわ。





そう、見渡す限り、見えるのは男ばっかり。

あちらに一人、こちらに一人と、数えるほどしか女の子の姿は見えない。

男女共学のはずなのに、どうすればこんなことになるのだろうか?!

先生は男女五分五分なのに。

同じクラスに、女の子誰かいたっけなぁー。

急に心配になってきた。

これからこの高校で、三年間もやっていけるだろうか━━━━…
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