最愛。
「うそっ!!」

どこから声を出してるんだ。と、つっこみたくなるような声が出た。

さっきの出来事が一瞬すぎて、No. 1の顔を思い出せない。

「No. 1の名前は、山城 陽(やましろ はる)

学校一どころか、ここらの地域でも一番かっこいいって有名な山城くん。

なのに回りに女子が群がらない理由。

それは、彼が謎だから。」

「えっ?」

「学校に来たかと思いきや、いきなり寝だしたり。

人前ではなかなか笑わないらしいよ!!

それに、回りを見てるときの目が、何かおかしいんだって!!」

「おかしい?!」

おかしい。って…

あ、でもあたしとぶつかったとき、一人でいたよね…

宇宙は、三人の中で一番近づきやすい人。

秦矢くんは、男子が回りにいっぱいいるからあまり近づけない人。

じゃあ、山城くんは…?

男子が回りにいるわけでもないし、女関係の噂はでたことないらしいし…

それでも回りに誰もいないってことは、やっぱり変な人なのかな?

三人について、知ったばかりのあたしはあたしなりに分析してみる。

が、わからない。

きっと、あたしだけじゃどんなに考えてもおかしいの意味はわからない。

考えるのをやめたときだった。

「っあ!!」

山城くんだった。

「あれっ?

さっき一人だったのに、隣に誰かいるくない?」
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