最愛。
「では、次のページ。

P.4を開いてください。」

国語の授業。

ビックリするぐらい、おもしろくない。

元々、勉強が大っ嫌いなあたしだから、高校は○○科の高校に行きたいと思っていた。

野菜や果物を作る、農家の人みたいなことは嫌いじゃない。

むしろ、好きの方が近い。

だから、農作ができるこの高校を受験したのだ。

「次やっと、農作かぁ。」

ふぅ~と、息をはきながら顔を机に伏せる。

確か、今回は……あれ?!

何を植えるのか忘れちゃった。

初の農作の授業。

畑を耕して、いきなり何か育て始めちゃうらしい。

そうゆうの、楽しそうで待ちきれないなぁ。

そんな次のことばかり考えていた。

国語の授業は、ただ教科書を読んではノートを書く。

することはそれだけだった。

ちらっと志織の方を見ても、つまんなさそう。

話を聞いてるのはきっと、眼鏡をかけたガリ勉くんたちだけだとあたしは思った。
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